Ingress
Ingressは、クラスター内で動作するコンテナあるいはコンテナ群への外部からのインターネットトラフィックを管理するためのルールセットです。 これにはIngressリソースとIngressコントローラーという二つの要素があります。 Ingressリソースは、他のマニフェストファイルと共に存在する設定ファイルで、管理者が外部からのトラフィックのルーティングを設定することを可能にします。 Ingressコントローラーは、実際にIngressリソースの設定に従ってトラフィックをルーティングするウェブサーバー技術です。
解決すべき問題は何ですか
クラウドネイティブのウェブアプリケーションは複数のサービスで構成されており、しばしば、それらのサービスは、ブラウザを使用してユーザーがインターネット経由でアクセスする必要があります。 これらのサービスをユーザーがアクセスできるようにしながら、このアプリケーションを実行するためにKubernetesを使用する場合、各アプリケーションサービスを全世界に向けて公開する必要があります。 最も簡単な方法は、KubernetesのLoad Balancer Serviceを使用することです。 しかし、このようなサービスを作成すると、基盤となるインフラストラクチャ上に新たなコンポーネントが生まれます。 これは新しいコストと管理のオーバーヘッドを導入するだけでなく、新しく作成された各ロードバランサーには独自の外部IPアドレスがあります。 これは悪いユーザーエクスペリエンスにつながります。 なぜならユーザーは、アプリケーションにアクセスするために異なるURLをブラウズしたくないからです。
どのように役に立つのでしょうか
Ingressリソースを使用すると、アプリケーションのサービスへのトラフィックのバランスとルーティング方法を設定できます。 Ingressコントローラーは、URLを通じて単一のエントリポイント(例: www.example-url.com)を公開し、異なるURLパス(例: www.example-url.com/path)に基づいて実際のルーティングとバランシングを行います。 Ingressコントローラーは、クラスター内で動作するコンポーネントであり、Ingressリソースで定義されたルールを解釈します。 ウェブアプリが動作するクラスターの運用者が、Nginx、Traefik、HAProxyなどの使用可能な技術セットから特定のIngressコントローラーを選択することができます。 それにより、アプリケーションが複数のサービスで構成されている場合、ユーザーは単一のURLを使用してアクセスできます。 これは、インフラストラクチャレベルで数多くの個別のロードバランサーが不要になり、各サービスのファイアウォールとロードバランサーのルールの設定が容易になります。 トラフィックのルーティングと設定の取り扱いを一元化することで、Ingressはスケーラビリティの効率化を提供し、リソース利用を最適化し、コストを削減し、クラスター内で実行されるアプリケーションの全体的な管理のしやすさを向上させます。
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